雛飾り
毎年、2月末に床の間に男雛女雛の小さな雛人形を飾る。
後ろには妻が書いた2本の掛け軸を掛ける。25年ほど前に九州の博多で買った博多人形の雛人形である。毎年欠かすことなく飾っているが、妻が亡くなった後も辞めるわけにはいかず飾り続けている。
雛人形と飾り物や色紙、掛け軸などを一つの箱に入れてあるので、箱を取り出せばすぐ飾ることは出来るが、昔より面倒には感じるが、出せば1時間ほどで終わる。雛あられや飾りの食べ物もスーパーに行けば揃う。花瓶への花活けは桃の花と菜の花を花屋で買って活けるが、何時もより花は多めに買ってくる。床の間と妻の位牌と妻の実家の位牌の置いてある棚の前にも花を飾っているので、今日はかなり多く花を買った。一人で暮らしていると雛飾りなど不要の感はあるが、飾り付ければそれなりに気持ちも晴れる。
雛人形の歴史は古く、縄文時代の土偶や古墳時代の埴輪にさかのぼると云われている。平安時代になると人形(ひとがた)や形氏(かたしろ)など人形を疫病や厄を除けの身代わりとして宗教や神事に用いられるようになる。
中世時代の室町時代になると文化が発展し、京都における金閣寺や銀閣寺の様な日本文化の出発点の様に為っていくが、人形も綺麗な物となり雛祭りの風習が出て来て、白酒や餅などを食べて楽しむ行事と為ってくる。江戸時代になると雛祭りは盛んになり、今日の様な女の子の楽しい行事として定着されてくる。歳を取り子供が離れていくに従い、雛飾りなどやらなくなると思いますが、奥様が居る方は小さな人形でも買って、雛祭りなどを楽しんでは如何ですか。酒も上手く飲めるかもしれません。
記:剛