歩き遍路 37日目 四国八十八ヶ所巡り最後の寺へ

1020日(水)37日目

長尾寺の門前の旅館で朝飯をいただき、改めて長尾寺に合唱礼拝し、最後のお寺「大窪寺」に向かった。

17kmの程よい距離なのでサクサクと歩き続け、途中で是非とも寄らなければならないという「おへんろサロン」に朝8時に到着。
歩き遍路のためだけに発行される1200km完歩証とお遍路バッチをいただきました。
そこから、旧遍路道にそれ女体山を超えていく。高低差800メートルなんて少しハアハアするけど余裕…。

  

女体山の山頂を超えて、下り道は、何度も金剛杖にお世話になった。紅葉が始まろうとするシーズンは、落葉がとても滑る。金剛杖に付いている鈴の激しい音と共に身体を何度も支え助けてくれた。杖には「同行二人」と梵字が刻まれている。いつでも弘法大師が一緒だと。

午前11時過ぎに、八十八番「大窪寺」に着いた。

 

結願したことに、達成感に心は沸いていたが、同時に寂しさを感じた。
数日前から悩んで悩んだ末、決めていた。
雨も風も蜘蛛の巣も、そして雑音からも守ってくれた菅笠。それとお大師様と二人旅をしてきた金剛杖を納めようと…。
いや…杖は、単なる木だし道具だし…という気持ちは充分…いや十二分わかってます。
だけど、37日間、金剛杖を大切に扱ってきた。宿に着くなり、ザックも下ろさず杖を洗い自分の手ぬぐいで拭き取り、なるべく部屋に持ち込んで枕元に寝かせた。薄暗い峠道を歩く中、イノシシ、蛇、スズメバチ、アブ、猿…、金剛杖を持っているだけで本当に心強かった。
納経所へ赴き、納経帳と結願証を発行してもらった後、菅笠と杖を納めた。
コロナ禍でお遍路は、相当少ないらしく歩きお遍路は、ほぼ見かけない。更に杖を納める人は少ないようだが、それでも200本ほどが納められていた。
そこへ自分の杖を並べると、格段に短い…どれだけお世話になってきたのか…思い知らされる。鶴林寺と太龍寺のお遍路転がしで手と足から血を垂らした跡も杖に残っていた。

 

納経所のおばちゃんは、「無理に納めんで持って帰って大事にすることも良いんやで。」と言ってくれたが、「ありがとうございました」と手を合わせ、山門をくぐり、一番札所の「霊山寺」へお礼参りに向かう道中…無性に寂しかった。

記:お遍路さん

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